春闘勝利中央集会で、広島県労連が「最低生計費試算調査」報告 　(2016/03/30)

３月９日、春闘勝利・戦争法廃止・労働法制改悪阻止」を掲げ全国から２千人、広島から25人が参加。集会では、広島県労連が「最低生計費調査」報告をしました。
【パリン大内】今、働く貧困層＝ワーキングプアが増加しています。広島県労連は、低賃金化への歯止めをつくろうと、「最低生計費試算調査」に取り組みました。「日本で生きていく水準」を私たちの手で見つける取り組みです。今の「最低賃金」は生計費として妥当なのか、「生活保護」や「年金」、社会保障は、セーフティネットといえるのか。「女性単身」「母子世帯」「4人家族」「女性高齢者単身」の４つの世帯モデルを試算しました。
「健康で文化的な最低限度の生活」とは、「食べて生きる」だけじゃない。アンケートと、持ち物調査で、「人間らしい」最低限度の試算調査結果を発表します。
【医労連 石川】単身世帯では、月額22万円、年間２５４万円、時間給１４００円は必要という試算が出ました。日本中に、この収入以下の若者がたくさんいます。好きな食事ができ、好きな洋服を買え、たまには旅行もしたい。若者には希望が必要です。一番の問題点は最低賃金の低さです。最低賃金は全国一律にし、１４００円以上にしてください。
【女性センター　煙崎】女性労働者の約6割は非正規雇用です。母子世帯の平均年収は２００万以下です。女性の貧困化が進み、子どもへの貧困の連鎖は続きます。母子世帯の試算では、年収４００万円は必要という結果となりました。安倍首相、女性の活躍というなら、子供を安心して産み、育てられる環境を整備してください。「女性は戦争も貧困もイヤ！」
【合同労組 植永】４人世帯では６６０万円の年収が必要という結果が出ました。しかし、これには大学の教育費が入っていません。大学４年間の教育費負担は、国公立でも５００万円、私学では７００万円以上。親の貧困化の中、大学生の半数以上が奨学金という教育ローンを受けています。大学を卒業した後、必死にこの教育ローンを払い続けるのです。すべての教育費の無料化を求めます。せめて奨学金は給付制にしてください。
【自治労連 浜崎】建交労の広木さん代理です。高齢者単身の試算は、月額14万円でした。現在老齢基礎年金だけの人は８００万人、平均受給額は月５万円に届きません。安倍首相は、「１億総活躍社会といいます」私はいま８９歳でまだ働いています。年寄りは、これまでがんばって働いて日本を支えてきたんです。安心して余生を過ごせる年金制度を作ってください。
【大内】貧困は広がるのに社会保障は削減され、賃金は増えません。うちら人間じゃけん。憲法25条「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」、これを私たちのたたかいで実現させましょう。共にがんばりましょう。