2010春闘勝利決起集会開催 　(2010/03/19)

全国統一行動日の3月18日、２０１０春闘勝利決起集会が、県庁前で開かれ、300人が参加しました。集会では、尾野 進 広島県労連議長(広島県春闘共闘代表委員）の主催者挨拶の後、訴えとして、 郵政産業労働組合広島支部 箕島 雪弥さん、全日本年金者組合広島県本部　高野 栄美さん、広島赤十字・原爆病院労働組合 八幡 直美さん、広島県国家公務員労働組合共闘会議 西山 義治さん、ＮＰＴ 代表団 広島中央保健生協 山下 政明さんらが、ストライキでのたたかいや、後期高齢者医療制度の廃止などを訴えました。
最後にアピールを採択し、アリスガーデンまでデモ行進を行いました。

【2010年春闘勝利　決起集会アピール】
労働者・県民のみなさん
経済危機のもとで、雇用情勢は深刻です。１月の完全失業率は４．９％と、依然として過去最悪の水準にあり、失業者数は、前年同月より７１万人も増え、３３１万人に達しています。「非正規切り」に加えて「正規切り」が横行し、ワーキングプアといわれる年収２００万円以下の労働者は、３年連続で１０００万人を超えています。さらには、この春の卒業生の内定率は、大学、高校とも８０％台と「第二の氷河期」ともいわれる状況が生まれています。
　一方、大企業は、経済危機のもとでも、「順調に」内部留保を積み増してきました。９７年に２０７兆円だった内部留保は、この１０年で倍加し、４２８兆円にまでふくれ上がりました。地元大企業マツダでは、一昨年２４００人もの派遣労働者を雇用調整弁のように切り捨てましたが、エコ減税など、政府のてこ入れもあり１年で業績を回復し、2月には１５０人もの期間工の募集を行っています。　　　　　　　　　　　　　　　　不況下でのこうした利益のため込みは、この間の相次ぐ賃下げ、解雇・雇止め、下請企業の単価たたき、仕事切りなどと表裏の関係にあります。そして、このことこそ、国民の消費を弱め、内需を縮小させ、日本経済を異常なまでの不況に落とし込んだ最大の元凶です。
　新自由主義の名のもとに「構造改革」路線を突き進んできた自公政治は、ついに昨年、国民から「退場」の審判を下され、新たに民主党を中心とする連立内閣が発足しました。鳩山新政権は、生活保護の母子加算や子ども手当の創設、公立高校授業料無償化など国民向けの施策を具体化する一方、後期高齢者医療制度廃止を先送りし、労働者派遣法の改正や、全国一律最賃制度の具体化については消極的な姿勢にとどまっています。「政治と金」の問題も解明されず、沖縄の普天間基地や核密約問題でも、アメリカに対してきっぱりとした態度をとっていません。さらに加えて、財源不足を理由とした「消費税増税」の論議が始まっており、これでは支持率の低下も当たり前のことです。
　２０１０年春闘は、従来の大企業中心社会を継続するのか、それとも国民の懐を温め、内需の拡大で経済を回復する道に本格的に踏み出すのかの選択の時期のたたかいとなっています。大企業に対し、内部留保を取り崩し、雇用確保・賃上げにまわすことを強く要求します。政府に対し、労働者派遣法の抜本改正など「働くルール」の拡充、全国最賃「時給１０００円以上」の実現、社会保障制度の充実などを求めます。「雇用守れ、仕事よこせ」の運動前進のために、中小企業など経営者との共同を強め、たたかいを職場・地域から展開しましょう。
　労働者・国民が安心して生き働くことができる社会の実現のため、ともに全力でたたかいましょう。

2010年3月18日
広島県労働組合総連合、国民春闘共闘広島県共闘委員会
許すな雇用破壊！守れ地域経済！県民運動実行委員会